「各国の電車車内アナウンス事情」
日本や中国、韓国、アメリカなどの電車でのアナウンスを比較し、インタビューも交えて分析していました。
おそらく、電鉄会社によって方針や手法は若干の違いがあるのでしょうが、国民性なども踏まえて、やはり国による違いがあるのだなあ、と感じました。
○ 日本
アナウンスが非常に多い。よく言えば親切丁寧。
ただ、それだけマナーを軽視する人が多いのも事実。
○ 韓国
アナウンスは駅名や降り口くらい。車内はとても静か。
地下鉄の車内で、CDや本を売り歩いている人も。もちろん、違法。
○ 中国
アナウンスは日本とほぼ同じ。
人口が多いので、アナウンスや案内員が不可欠。
○ アメリカ
アナウンスは駅名くらい。車内は非常に静か。
主要ターミナル駅でも、駅構内はほとんどアナウンスなし。
など…。
もちろん、会社による違いもあるのでしょうね。
インタビューなどでも、概ね欧米各国のアナウンスはとても少なく、イギリスやドイツから日本に来ている方は、とにかく「うるさい」と感じているようです…。
ただ、面白かったのは日本人の多くは、このアナウンスを「うるさい」と感じている方が少ない、というアンケート結果です。
近頃、不要なアナウンスや案内が耳につき、不満を覚える方が増えている、という点がクローズアップされつつありますが、結構「親切」「あったほうがいい」と感じている方も多いのですね…。
また、そこには国民性などもあるようです。
マナーの悪い乗客がいた場合、自分が直接注意するよりも、車内アナウンスで「それとなく」注意してもらったほうがいい…。
これは、分かりますねえ…。
社会的にも、注意することでトラブルに発展したりするケースもあり、なかなか指摘できないのも事実ですよね…(T_T)
また、鉄道会社もこのように言っていました。
「マナー改善の要望が、お客さまから上がっている以上、アナウンスを止めるわけにはいかない」と。
むしろ、今後もマナーアナウンスは増えていくのではないか、とも。
「親切」ととらえるか。
「おせっかい」ととらえるか。
個々の判断ですが、割り切れるものではないでしょう。
私も、「うるさい」と感じるときもあれば、「ありがたい」と思うときもあります。
まさに、サービスとは受け手それぞれのおかれている環境によって、捉えかたが全く異なる、ということですね…。
あと、インタビュー中にイギリスの方が言っていました。
「イギリスでは幼い頃から、マナーに関する教育を厳しくされます。日本ではそのような教育がなされていないから、多くのアナウンスが必要なのでは」
と。
おお…なるほど…。
いまや、各種企業はサービスによる差別化に、多く取り組んでいます。
ただ、企業のサービスでは、なかなかまかないきれない部分もありますよね…。
とても、興味深く心に残るコメントでした。
ただ、私個人的には、先日乗った電車ではじめて降りる駅に向かうとき、車内アナウンスがほとんど聞こえず、ラッシュの中、とても不安を覚えたものです。
最低限の情報提供は、やっぱり必要だと思います…。